はり治療は、なぜ痛みをやわらげるの？～ゲートコントロール説～
頭をぶつけた時や、お腹が痛い時など、その場所を擦って『痛いの、痛いの飛んでいけ～』と昔、お母さんに、またお子さんにやってないですか？
するとなんだか、痛みが軽減したそんな記憶はありませんか！？
擦られて、ほっとして落ち着く、それもありますが、実はちゃんと、身体に内在する鎮痛のメカニズムを働かせているんです。
❝さする❞と言う行為をして脊髄で痛みの抑制システムを活性化していると考えられています。
それを、『ゲートコントロール説』と言います。（現在は一部変更されています）
１９６５年にＭｅｌｚａｃｋとＷａｌｌが発表した説です。
痛みを伝える細い神経線維（Ａδ、Ｃなど）が興奮すると、抑制介在ニューロン（Ｉ）は働かず、脳に情報を伝える役割があるＴ細胞が活性化して、脳に痛みを伝えます。
さするなどの触覚は太い神経線維（Ａβなど）が興奮すると、抑制介在ニューロンＩが働き、Ｔ細胞を抑制するので、脳に痛みの情報が伝わりずらくなるという機序です。
鍼治療では、このゲートコントロール説を利用して、比較的ソフトな鍼刺激で、脊髄において痛みの神経伝達を抑えているのです。
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