腰痛48~ストレスが慢性腰痛になる機序とは~

 

ガンバムジ

 

 

 

慢性腰痛が長期化している患者群をPETなどで画像診断すると、

 

前頭前野の代謝低下 

 

扁桃体、海馬・海馬傍回(小脳)の代謝亢進

 

が確認されました。

 

 

ド-パミンやオピオイドは、快楽にも関与する物質であり、痛みを感じた時に分泌し、下行性抑制系(脳から痛みを止める)の機序が働きます。

 

しかし、腰痛に対する不安や動くことへの恐怖(ストレス)が強まると、扁桃体や海馬の活動が高まります。

 

ネガティブな情動(ストレス)により、扁桃体や海馬の活動が高まると、ドーパミンやオピオイドの分泌が低下し、下行性抑制系が正常に働きづらくなります。

 

長い間や強いストレスや痛みを感じ続けると、中脳辺縁系(腹側被蓋野から大脳基底核の線条体、側坐核などへの)のドパミン分泌及びオピオイド分泌が低下する、いわゆる中脳辺縁系ドパミン・オピオイドシステムの異常をきたすのです。

 

 

また、記憶などに関係している扁桃体や海馬・海馬傍回は、痛みの記憶に結び付きやすく、痛みを再現しがちだと考えられています。

 

そして、脊髄後角で侵害情報が抑制されなくなり、痛みの閾値低下(過敏になる)し、ドーパミンの低下は、セロトニン分泌(セロトニントランポーターに影響)低下を起こし、前頭前皮質の機能低下を強めます。

 

すると、セロトニン分泌の低下は、自律神経系のバランスが崩れ、より筋肉や血管のスパズム(凝りや硬化)を起こし、前頭前皮質の機能低下は、目標指向行動が取れなくなり(後ろ向きの人間像)、うつ傾向が現れます。

 

 まとめ

慢性的なストレス、痛みが続くと、脳の痛みを抑制するシステムが働かなくなる。

また、痛みを過剰に認識するシステムが組み上げられる

 

 

腰痛、痛みに対する鍼灸治療

 

 

◎軸索反射などを利用した末梢性鎮痛(局所)

 

◎ゲートコントロールを利用した脊髄性鎮痛

 

◎自律神経機能の調整

 

◎中脳辺縁系、下行性抑制系の賦活

 

◎セロトニンやドパミンなどの神経伝達物質の分泌

 

 

などを目指し、意識した鍼灸治療をHARU治療院では行っていきます。

 

 

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